やってみたものがち。頭がいい人間ではなく、動き続ける人間が勝つ時代
令和の時代がはじまりましたが、世の中にはまだ昭和の勝ちの方程式で動いている組織も多いです。かくいう、私も日系メーカーに勤めているので、バリバリの昭和風の組織運営です。
金融、メーカーとどちらも保守的な業界で働いてきて感じる、昭和の勝ちの方程式PDCAについて感じる事をまとめた記事です。
PDCAがうまくいった時代。OKRの時代
昭和の方程式の代表例がPDCA。これを回す事で、改善が繰り返され、望むべき結果が得られる。頭のいい人がPlanをし、それに沿って人海戦術でDoをする。その結果をもとに、改善ループを回していく。
とても考えられた方程式ですし、今の時代も役に立つと思います。しかしながら、GAFAをはじめとした現代の大企業では、PDCAではなく、OKRだという。OKRとは、Objectives and Key Resultsの略です。
OKRとは、目的を明確にし、数値化した目の前の課題を高速で解いていくという目標管理手法です。Googleで採用をされたことから、注目をあつめ、現代の管理手法と最近、本が出始めてます。(ルーツは2次大戦なので、手法としては、かなり前からあった方法のようです)
今回はOKRではなく、なぜPDCAがもはや通じないのかを掘り下げます。
もはや、Planをする時間が勿体無い
PDCAが必要だった理由は、Doのコストが高かったからです。物を作るにしても、移動をするにしても、昔はとてもコストが高かった。製造業だと、まずは金型を作る必要がある。このコストが高い。金型を間違うと、大きな損出です。
移動のコストも飛行機、電車、自動車、どれも高かった。それが、いまではWeb会議で事足りるが多々ある。コストは雲底の差です。そんな、Doのコストが高かった時代は、事前にしっかりとシミュレーションをし、リスクを洗い出し、実行に移す必要があった。
Planが重要なので、少数の天才がもてはやされることになる。
それが、今はDoのコストが恐ろしく下がった。試作品は3Dプリンタで作成できる。コミュニケーション手段も、昔に比較すればタダに近い。すると、精緻にシミュレーションするより、実際にやってみた方がいいということになる。
当然、頭で考えるPlanより、実際にやってみたDoの方がシミュレーション精度は高い。なので、よりレベルの高いインプットで、改善を回す事ができる。それが、OKRというわけです。
個人でより活躍出来る時代
コストが安くなるということは、とてもいいことです。なぜなら、多くの人にチャンスがある。大企業のような資本がなくても、個人がちゃんとやれば、それが評価されるようになっている。
テクノロジーの世界でも、1つの優れたCPUを使うのではなく、一般的な脳を複数並列で処理させるGUPという仕組みで、AIは大きな進化を得ました。AIは出来ることはまだまだ限られますが、ある領域では人より優れている。
質より量です。
まるで、テレビ業界がYouTubeに飲まれるように。ごく一部の芸能人と呼ばれるスーパーマンのパフォーマンスに支えられていた業界が、多くの素人YouTuberにとって変わられる事も起き始めている。まさに、CPUとGPUの違いです。
それも、計算のコスト自体が安くなったから実現しました。
逆を言うと、質で量を凌駕するのがどんどん難しくなる世界がやってくるしれない。質とはフローですが、量とはストックです。つまり、時間の勝負。
今後は、ますます、量がものをいう。そんな時代になるのかもしれません。
では
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